3Dピクチャー作品 蕨市立歴史民俗資料館で展示

蕨市にて2月25日から開高作品展始まる

イラストや写真を重ねるなどして立体表現する「3Dピクチャー」の制作者、開高さん(さいたま市在住)が、蕨市中央5丁目17番22号の蕨市立歴史民俗資料館で作品展を開く。夫の転勤で滞在した米国で3Dピクチャーに出合い、帰国後は教室を主宰し多くの生徒を育てられてきました。開高さんは「今回初めて30年に及ぶ一連の作品を展示する。3Dピクチャーの素晴らしさを是非堪能して欲しい」と来場を呼び掛けている。

開高さんは1984年、ミシガン州の開拓村の観光地で土産物店に入り、オランダの画家のアントンペックの絵を3Dピクチャーに仕立てた作品に出合い、「見た瞬間に絵にくぎ付けになった」と振り返られた。

その2年後にカリフォルニアのシリコンバレーに移り、3Dアートを習い始めて、初めての作品は、米国を代表するフォークアート作家、チャールズ・ワイソッキーの風景画の3Dアート。1枚の紙では表現出来ない臨場感に魅せられ、当時6歳と3歳の子供を寝かしつけた後、午前2~3時ごろまで夢中で作り続けたという。米国に赴任前、3歳だった長男を難病でなくしており、作品に打ち込む時間は悲しみを忘れることができたそうです。

88年に帰国後、講師資格を取り本格的に教え始めた。作品にLED電球を組み込んだり原画作家とコラボしたり、独自の作風を確立してきた。その中で、美術館で作品展を計画したところ「3Dピクチャーは工芸品で、アートではない」と展示を断られたことがあった。

この体験を機に、他人の原画に頼らず自ら撮影した写真を素材に制作することを思いつき、写真をパソコンで加工しながら独自の作品を生み出している。今回の作品展では、縦横1メートルを超す大作の「蓮」や、1000点超の素材を重ね合わせた「ダニエル(ヨークシャーテリア犬)」など、これまで制作した200点以上の中から150点前後を展示予定です。

教室で育てた生徒は300人を超え、今でも全国各地から通って来られ、開高さんは「3Dピクチャーに出合い、たくさんの仲間と一緒に歩んできた。これからも自分が信じた作品を作りたい」と話された。

(有)吉村不動産

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